今回の現場の屋根材は『安田瓦49判』という瓦です。
49判とは一坪あたりに49枚並ぶサイズを言い、安田瓦では
銅線で一枚一枚緊結する『つなぎ瓦』となります。
49判はひと昔の瓦で焼き狂いが目立つものが多い事と、銅線が経年劣化
で伸びてしまい、写真の様に瓦の重なり部分に隙間が空くことがよくあります。
今回の現場では内装リフォームに伴い、大工さんが天井を落としたら
屋根裏に光が差し込むので点検依頼を受けました。
瓦を剥いでみると防水下葺き材が熱により収縮していました。
結果、瓦の隙間⇒広小舞(野地板)の隙間を抜けて太陽の光が差し込んで
いました。
海沿いの立地条件と、強風時の雨水の吹き込みが予想される点から
部分葺き直しの工事をすることになりました。
写真でお分かりいただける通り、チョークで一枚一枚番号を振って
剥いでいきます。
こうすることで新築時に葺いた屋根屋さんが、瓦の焼き癖を見ながら葺いたものと
同じ並びで葺くことが可能になります。
既存の瓦を剥いだところです。
薄べニアを張って木下地を作っているところです。
防水下葺き材を張り、平瓦を固定するための防腐水抜き瓦桟を
施工し平瓦の復旧作業が終わりました。
この度は弊社をご用命頂きましてありがとうございました。